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日本で会社を始めるための基礎知識 設立後の税務会計
2-1.青色申告について
Q
| 会社設立後、税務署に青色申告の届を出すよう言われたのですが、これって何ですか。どうしても必要なんでしょうか? |
A
| 通常、会社設立後、設立届と一緒に税務署に提出します。青色申告の届を出すことは、税務署に対して「きちんと帳面をつけますから、税務上の優遇措置を認めてくださいね」と申請することです。青色申告することにより、会社の損失を税務上繰越処理できます。どうしても必要というわけではないですが、よほど特殊な事情がない限り青色申告の申請をお勧めします。 |
2-2.消費税の免税事業者について
Q
| 設立する会社の種類によって、当初消費税の納税義務が生じたり、無くなったりするというようなことを聞いたんですが本当ですか? |
A
| 税法上、課税事業者になるか免税事業者になるかの判定は、会社の種類ではなく資本金の額で区分しています。資本金1000万円未満であれば、当初2事業年度は免税事業者、1000万円以上であれば、当初から課税事業者となり、消費税の申告義務が生じます。 |
2-3.消費税の簡易課税とは
Q
A
| 本来消費税は、企業が預った消費税(仮受消費税)から、支払った消費税(仮払い消費税)を差引いた差額を納めるのですが、小規模の会社にとっては消費税の細かな計算をする余裕も無いので、仮払消費税の部分を、実際額ではなく、みなし計算で求める方法です。簡易課税では、例えば卸売業であれば90%のみなし仕入れが適用でき、売上高に対して、10%に相当する部分に対する消費税を納めれば足ります。
ちなみに、みなし仕入れの割合は、小売業80%、製造業70%、飲食業40%、サービス業50%となります。 |
2-4.消費税の簡易課税が適用できる条件は
Q
A
| 簡易課税が適用できるのは、小さな企業に限られています。基準期間の課税売上高が5千万円以下の会社のみ適用できます。ここで基準期間というのは、前々年度のことを言います。また、適用を希望する会社は、適用しようとする事業年度が始まるまでに、事前に税務署へ申請しなければなりません。 |
2-5.輸出企業の消費税還付
Q
| 当社は輸出をメインに行なうため、消費税の還付が必要になりますが、どのようにすれば還付を受けられますか? |
A
| もし、会社を設立されて間もないようであれば、法人設立届を税務署に提出される際に、消費税の課税事業者選択届出書を提出しておく必要があります。これを出しておかないと、還付を受けられなくなる場合も起こりえますのでご注意ください。また、消費税の還付請求は、原則として決算時に年1回ですが、課税期間の特例の届を提出することにより、3ヶ月ごとに還付を受けられるようになります。 |
2-6.役員報酬の決め方
Q
| 毎月定額の役員報酬は必要経費になると聞きました。役員報酬をたくさん取り、会社の決算を常に赤字にしておけば、税金を払わなくて済みますか? |
A
| 税金には、会社の税金(法人税)と個人の税金(所得税)があり、会社の税金を逃れても、個人の税金(源泉所得税)がかかってきます。法人税の方は、地方税を合わせて利益に対して約40%かかってきます。所得税は、累進制度になっていて、所得が低いと税率も10%程度と低いですが、所得が上がってくると法人税率とほぼ同じ率の所得税・住民税がかかります。また、平成18年度の税制改正で、同族会社の社長の役員報酬に対しては、給与所得控除相当額の損金不算入の規定が導入されました。どの程度の役員報酬を設定すれば、トータルの税金が最小限になるかなどにつきましては、個別事情により変わりますので、税理士等の専門家にご相談されることをお勧めします。 |
2-7.社会保険の加入について
Q
| 資本金100万円で株式会社を設立しました。業務内容は物品の輸入販売で、初年度1000万円程度の売上を見込んでいます。当面、私(社長)と私の家内だけで営業します。現在国民健康保険と国民年金に加入しているのですが、社会保険に入った方がいいでしょうか? |
A
| 会社の経営が安定するまでは、このままの方がよいと思います。個人差がありますが、御社のような零細会社の場合、社会保険に加入すると保険料の負担がかなり大きくなり経営を圧迫します。業績が拡大して従業員を雇うようになってから加入されるのがいいかと思います。 |
2-8.雇用保険と労働保険の加入について
Q
| 有限会社を設立しました。私が取締役社長、従業員は学生アルバイトが3名です。雇用保険と労働保険の加入は必要ですか? |
A
| 労働保険、雇用保険は原則として強制加入です。まず会社として適用事業所の登録をし、加入手続きをして下さい。なお、労災保険は、原則としてパート・アルバイトも加入しますが、雇用保険は、勤務時間が一定時間以下であったり、また学生の場合には加入できない場合もあるので、詳しくはお近くのハローワークまたは社会保険労務士などの専門家にお問合せください。 |
2-9.法人の経理処理の流れについて
Q
| 役員2名、従業員1名で物品卸売の会社を設立しました。経理業務として最低限どのようなことをしなければなりませんか? |
A
まず、経理業務を自社でやるか、会計事務所に一部作業を頼むかのいづれかを選択していただくことになりますが、自社ですべてやる場合には、毎月の作業として一般的には次のような書類の作成が必要になります。
(1)現金出納帳、預金出納帳の作成
(2)売上帳、仕入帳の作成
(3)手形取引がある場合は手形台帳の作成
(4)固定資産がある場合には固定資産台帳の作成
(5)給与台帳の作成
(6)伝票の作成
(7)総勘定元帳の作成
(8)月次試算表の作成
会計事務所が代行業務としてサポートするのは、通常上記の(6)、(7)、(8)部分です。
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2-10.会計ソフトは何がよいか
Q
| このたび、個人事業から法人成りしました。今まで手書きで、帳簿らしきものを作ってはいましたが、法人成りを機に、パソコン会計を導入し、きちんとした帳簿を作成したいと思います。会計ソフトは何がよいでしょうか。なお、当社は、従業員3名、年商約1億円の卸売業です。 |
A
| 会計ソフトもいろいろありますが、御社の規模であれば、小規模企業向けの比較的値段の安いソフトで十分です。価格帯は3万円から8万円前後で購入できます。会計ソフトの機能はどれも似たようなものなので、ある程度売れているソフトを購入しましょう。当法人では、「弥生会計」「会計王」などをお勧めしています。 |
2-11.顧問税理士は必要か
Q
| このたび、個人事業から法人成りしました。いままでは、自分で申告書まで作成していました。会社にしたということで、顧問税理士は必ず必要なんでしょうか? |
A
| 必ず必要ということはありません。数は少ないですが法人でも顧問税理士なしのところはあります。ただ、法人の決算および申告書の作成は、個人の確定申告に比べてかなり高度な知識と経験を必要としますので、申告時期に税務署へ行って税務職員に教えてもらいながら作成するというわけにはいきません。経験のある経理担当者がいれば可能ですが、税制自体毎年変更があり、できるだけ有利な情報を常に把握しておくということでも顧問税理士を持っておく価値は十分にあると思います。 |
2-12.税理士の選び方
Q
| 顧問税理士を選ぶ場合、どのような基準で選べばよいでしょうか? |
A
次のようなポイントを押さえておくとよいでしょう。
(1)実績 少なくとも経験3年以上あること
(2)年齢 自分と同年代か若い税理士の方が何でも言いやすい
(3)人柄 長い付き合いになることが多いので気の合いそうな人を選ぶ
なお、顧問契約の内容は、どこまでが税理士の仕事なのかあいまいになる場合も多いため、書面で契約書を交わしてくれる税理士がよいと思います。
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2-13.税理士と会計士はどこが違うのか
Q
| 顧問契約する場合、税理士より会計士のほうが料金が高いと聞きましたが本当ですか? |
A
| 税理士は税務の専門家で、税務相談を受けたり、税金の申告業務を代行するのが仕事です。それに対し、公認会計士は、会計監査の専門家で、主に上場企業など大企業の会計監査をして、企業の作成する決算書が正しいかどうかの意見を述べるのが仕事です。監査の仕事は、監査法人が行なっており、個人の会計士が独立してやっているのは、税理士としての仕事がほとんどです。公認会計士は税理士会に登録すれば、税理士の資格も取れるため、名刺には、税理士および公認会計士の2つの資格を書いている場合が多いです。したがって、会計士であっても税理士として契約する限り、会計士だからといって特別高い料金を設定することはありません。 |
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